台湾駐在員報告
2017年10月 経済 駐在員 : 宮崎悌三
台湾は、オートバイ王国だ。通勤や買い物など、市民の足として欠かせない乗り物としてオートバイ(足を揃えて置けるスクーターが多い)が利用されている。朝の通勤、夕方の退勤の時間帯には、ところ狭しとオートバイが道路を埋めるのが台湾の風景の一部となっている。
オートバイの燃料はガソリンが一般的だが、ここ最近、電動スクーターも街中で良く見かけるようになった。
おしゃれな丸みを帯びたデザインで人気の電動スクーター「Gogoro Smartscooter(ゴゴロ・スマートスクーター)」を手掛けているのは、睿能創意(ゴゴロ)だ。台湾で有名な二輪ブランドとしては、光陽工業、台湾山葉機車、三陽工業がこれまでシェアを分け合っていたが、ゴゴロ・スマートスクーターは、2015年7月の発売以来、累計販売台数が3万5千台を超え、今年に入ってからも売り上げを伸ばしており、他の二輪ブランドを凌ぐ勢いである。
同社は、これまで3度にわたって増資を行い、資金総額は3億米ドル(約336億円)に達していると言われ、勢いは留まるところを知らない。
また、ドイツのベルリンやフランスのパリでは、スクーターのシェアリングサービス「GoShare(ゴーシェア)」をすでに始めており、9月下旬に同社は、今年度中に、日本政府及び日本の商社などから資金的な支援を受け、日本の沖縄県石垣島でもサービスを開始すると発表した。
人口が集中している都市部については、世界的に投資家からスクーター事業に対する可能性が高いと判断されており、近い将来、電動スクーターが台湾の街中をはじめ、世界の道を席捲するかもしれない。
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