韓国駐在員報告
2015年6月 経済 駐在員 : 野原靖
朴槿恵(パク・クネ)大統領は平成27年(2015年)5月22日、「20世紀の産業社会を支えてきた化石燃料の時代が過ぎ去り、クリーンエネルギーの時代に移行している今は、わが経済にとっては大きな挑戦であると同時にチャンスだ」と述べた。朴大統領は同日、忠清南道天安(チョンアン)市のテクノパークで行われた忠清南道創造経済革新センターの開所式で「一足先に新エネルギー技術を開発し、先んじて事業化を果たせば、近いうちに『韓国型モデル』が世界の再生エネルギー市場をリードするだろう」と述べた。同センターを支援している韓国大手財閥企業のハンファは、同センターを国内太陽光産業の中心地に育成する計画である。
ハンファは、平成28年(2016年)6月まで、忠清南道瑞山(ソサン)に太陽光ベンチャー団地を建設する。そこから、ハンファQセルズが立地している忠清北道(チュンチョンブクド)と大徳(テドク)研究団地がある大田(テジョン)広域市を結ぶことで、「忠清圏太陽光クラスター」の完成を目指している。特に忠清南道革新センターでは、地域の文化と農水産物生産者のブランド価値を高める「ブランド・ストーリーテリング」事業を進める。ボルドーのワインやミュンヘンのビールにならい、礼山(イェサン)のりんごワイン、公州(コンジュ)のブルーベリージャムなどのように特化する。ハンファと忠清南道政府は、太陽光関連の起業や中小企業の育成のために、1,525億ウォン(約170億円)規模のファンドを造成し、運営する。
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