韓国駐在員報告
2014年10月 経済
駐在員 ： 野原靖
韓国政府・文化体育観光部傘下の韓国文化情報センターと新韓カードが共同で発表した報告によると、韓国では中国人観光客によるクレジットカード決済額が増加の一途を辿っており、2014年上半期（１〜６月）には外国人観光客による決済額４兆8,290億ウォン（約4,988億円）の半分以上（52.8％）を占めるまでになった。国別の決済額割合は、中国に続き、日本が16.8％、米国が8.3％の順だった。
中国人観光客のカード決済額は、前年同期比4.7％増の２兆5,500億ウォン（約2,600億円）で、２位の日本人観光客と３位の米国人観光客の合計決済額の倍以上であった。香港、台湾、シンガポール、マレーシアなど汎華僑圏の国からの観光客のクレジットカード決済額まで合算すれば決済額全体の60.5％を占める。
一方で、2012年まで不動の１位を占めていた日本人のクレジットカード決済額は大幅に減った。ショッピング・宿泊・飲食業の３つの観光業におけるクレジットカード決済額を合算すると、中国人は60.4％増加したが、日本人は22％減少した。これら業種の日本人のカード決済額は2,973億ウォン（約300億円）で、香港、台湾、シンガポール、タイ、マレーシアなど東南アジア主要国のカード決済額3,413億ウォン（約350億円）よりも低かった。
観光業以外では、医療業種の外国人カード決済額が2,294億ウォン（約234億円）で前年同期比58.9％と大きく増加したが、医療観光でも中国人が前年同期比87.4％増の1,164億ウォン（約118億円）を使い１位を占めた。２位は426億ウォン（約43億円）を支出したロシアで、カード決済額全体のうち44％を医療関連費用に支出した。
地域別で見てみると、昨年に比べ外国人観光客のクレジットカード決済額が大幅に増加した地域は、済州特別自治道（チェジュ）の81.6％、京畿道（キョンギド）の62.5％、釜山広域市（プサン）の51.5％などであった。
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