ここから本文です。
北米駐在員報告2002年10月 経済 米国によるイラク攻撃と世界経済
今回も米経済への危険性は高い。しかし、現状は、前回と異なり誰もがすでに戦争の可能性を十分予測しているため、打撃は小さいという見方もある。特に短期で終結すれば、米国の自信を高め、いい影響を残す可能性さえあると見られている。 しかし長期化すれば、経済的負担のみならず、イラク以外にも戦火が拡大すれば最悪の事態に陥るという懸念もある。
石油価格の高騰も懸念材料の1つだ。石油価格が1バレル当たり1ドル上昇すると米消費者の支出は年間約120億ドル増え、5ドル上がればエネルギーと金融以外の企業利益は年間2%低下するといわれている。 一方、米英は、2000年に1日約2000万バレルだったイラクの平均石油輸出量を、国連による制裁によって2002年8月時点で78万バレルまで減らすとともに、イラク石油への依存度を低める体制を準備している。 |
お問い合わせ