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東南アジア駐在員報告
2002年7月 経済 駐在員 : 岩城 徹雄
シンガポールの大丸、来年3月で閉店
シンガポールで3店舗を経営する大丸は、来年3月末までに閉店しシンガポールから撤退することを明らかにした。1983年に最初の店舗を開設してから19年間の間に3店舗に増え、2001年12月期決算では黒字転換したものの、売上高の減少傾向に歯止めはかからなかった。現地法人の代表者は、現在の厳しい経済環境化では競争力を維持するための大型投資は続けられないとしている。撤退後の店舗には労組関係のスーパーマーケットなどが出展するのではないかと見られている。
一昨年のそごうに続く日系デパートの撤退で、シンガポールには伊勢丹、高島屋、西友の3社が残ることとなった。数年前までは、ヤオハン、キミサワの本県勢も含め日系小売業もにぎやかであったが、往時を知る人だけでなく、日本人にとっては今回の大丸撤退は寂しいニュースとして受け取られている。日本食の食材や魚など日本国内に比べれば値段は高めだが、比較的容易に手に入れられる店舗が減るとあって、台所を預かる主婦の中には、キミサワ撤退の時はどうしようかと途方にくれたが今回もそれと同じくらい大変なことと、心配する向きもあるようである。
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