韓国駐在員報告
2019年8月 社会・時事 駐在員 : 小関 克也
日韓関係の悪化が当事務所の行う業務にも影響を及ぼしている。静岡への誘客や仁川−静岡便のPRについては、韓国の旅行会社、航空会社が「今、実施するとネットなどで叩かれる」と難色を示し、実施が難しい。またブロガー等による静岡取材についても、「取材後SNSにアップすると叩かれる」ということで取材をする人が集まらない。
これまで、両国関係が悪化しても日本のことが好きな個人客には影響が少ないと言われていたが、今回は日本に行った旅行者をわざわざインターネットで検索し、その人を攻撃する人たちもいるため、「SNSにアップして、皆に見てもらう」ということを旅行の楽しみの一つとしている若者からは、SNSにアップできない日本旅行は敬遠されてしまっている。
いわゆる「元徴用工」の判決については、「韓国側も手立てを考えた方がいいのでは」という論調の韓国側マスコミも多く、反日感情もそれほど盛り上がっている感じはなかったが、日本政府による3品目の輸出管理強化が発表された後、不買や訪日旅行中止運動など完全に反日一色になってしまった。ソウルの街中は海外の観光客がいるのでまだ良いが、郊外の日系店舗は本当にガラガラで、たまたまソウルから180キロほど離れた益山という都市の日系衣料品店の写真を見せてもらう機会があったが、駐車場に車が一台も停まっていない状態であった。
ただ、街中を歩いていて日本人ということで嫌がらせを受けたり不安に感じたことは一度もない。しばらく大々的な活動をすることは難しい状態が続くと思われるが、地方や民間レベルでの交流が途絶えることがないよう地道な活動を続けていきたい。
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