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ヨーロッパ駐在員報告
1999年11月 経済
駐在員 ： 森 貴志
航空・防衛・宇宙産業で仏最大のアエロスパシアル＝マトラとドイツ最大のＤＡＳＡ（ダイムラークライスラー・アエロスペース）は両者の合併を発表し、これにより同部門で欧州第一位、世界では米ボーイング、ロッキードに次ぐ第三位の巨大企業が誕生する。
従業員8万9千人、総売上210億ユーロの新会社「欧州航空防衛宇宙会社（ＥＡＤＳ）」の株式は、ダイムラークライスラーが30％、マトラの親会社ラガルデール・グループや仏政府、仏金融機関で構成される仏側株主が30％保有し、残り40％は、パリ、フランクフルト、アムステルダムの株式市場に上場される。
ＥＤＡＳは、航空機、ロケット、戦闘機などの製造会社の多くのシェアを掌握することになるため、一躍欧州の航空宇宙産業の根幹を成す企業となる。また、今回の合併で欧州同産業界の再編はほぼ終了した形。
独シュレーダー首相は「新会社は米企業と対等になるだろう」と合併を歓迎。ジョスパン仏首相も「この合併は、欧州建設においても独仏の協力が必要不可欠であることを示した。」と喜びを語っている。
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