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ヨーロッパ駐在員報告
1999年12月 社会・時事 駐在員 : 森 貴志
たばこの規制強化
欧州委員会は11月16日、たばこの外箱の健康に関する警告を現行より目立たせることや、タール含有量の上限引き下げなどを柱とするたばこ規制強化案を提出し、欧州連合(EU)に加盟する15か国の政府に検討を促した。
これによると、外箱の警告は、葬儀通知を連想させる黒枠でふちどり、大きくはっきりとした黒い活字で「喫煙は死をもたらす」と印刷することを求めている。
たばこの成分については、タールの含有量の上限を現在の12ミリグラムから10ミリグラムに引き下げ、ニコチンは最高1ミリグラムとする。現在は規制のない一酸化炭素については、含有量を最高10ミリグラムと定める。また、たばこの強さの目安としてあいまいに使われている「マイルド」、「ライト」といった表現についても、基準をより明確にする。この規制強化案は、心臓疾患やガンと禁煙との相関関係が、従来考えられていた以上に強いとする最新の研究成果に基づいて作成された。なお、EU 域内では、たばこ広告の全面禁止が2001年1月から施行されることが決まっている。
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