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ヨーロッパ駐在員報告
2002年3月 経済 駐在員 : 森 貴志
・ユーロ圏経常収支黒字に転換
欧州中央銀行(ECB)が発表した暫定統計によると、2001年のユーロ圏12カ国の域外との経常収支は93億ユーロの赤字となり、赤字幅は2000年の701億ユーロから大幅に縮小した。ECBはこれについて、貿易黒字の拡大が主因と指摘している。内訳を見ると、輸出は前年比6%増の1兆365億ユーロに増加したのに対し、輸入は9624億ユーロと横ばいにとどまった。この結果、貿易黒字は741億ユーロとなり、前年の117億ユーロから黒字幅が急増した。さらに、サービス収支も前年の52億ユーロの赤字から15億ユーロの黒字に転じた。経常移転収支は471億ユーロの赤字となり、赤字幅は前年の490億ユーロから縮小した。
01年の直接投資でみると、前年は152億ユーロの入超だったものが2001年は939億ユーロの出超に転じた。証券投資も入超となったが、証券投資のうち、株式が前年の2426億ユーロの出超から1438億ユーロの入超に転じたのに対し、債券投資は前年の1398億ユーロの入超から1029億ユーロの出超に転じた。
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