• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 台湾駐在員報告

ここから本文です。


台湾駐在員報告

2014年7月 政治
駐在員 : 宮崎 悌三


中国の対台湾政策を管轄する国務院台湾事務弁公室の張志軍主任(閣僚)が、6月25日から28日にかけて台湾を訪れた。この訪問は、今年2月、台湾の対中国政策を管轄する行政院大陸委員会の王郁g主任委員(閣僚)が、1949年の中台分断後初となる閣僚級会談に臨むため、中国の南京に赴いた際、初会談の中で合意されたもので、国務院台湾事務弁公室主任による初めての訪台となった。
 台湾に到着した当日、張主任は「(台湾を訪れるという)願いがやっとかなった。市民や若者との交流を強化したい。」とコメントし、台湾社会の理解に務める姿勢をアピールした。その後は、王主任委員との会談、中・南部も回り、学生や農業・漁業者、宗教指導者など各界の関係者と交流し、最大野党の民主進歩党の陳菊 高雄市長とも会談した。
しかし、高雄市では、張主任を警護する関係者の列に、学生がペンキを浴びせる事態が起き、抗議行動が激化する状況となったため、訪台日程最終日に予定されていた複数の行事への参加が、急きょ中止されるなど、中国との接近に反対する市民からの強い抗議を受けた。
台湾の中国に対する警戒感は非常に根強く、今春、対中サービス貿易協定の承認に反対する学生らが、立法院(国会)議場を占拠し、それを支持する市民らの大規模なデモが発生したことは、その顕著な例である。
また、張主任の訪台直前、張主任がトップを務める国務院台湾事務弁公室の報道官による「中国の主権と領土問題の解決は、台湾同胞を含むすべての中国人民が決める。」とのコメントに対し、台湾では、野党ばかりでなく、与党国民党の複数の市長からも、“台湾の前途は台湾市民が決める”こととして、強い反発の声が上がっていた。
今回の訪台において、張主任は、これらの経緯も踏まえ、台湾における中国への警戒感拡大に配慮を示し、「台湾が選んだ社会制度や価値観、生活方式を尊重する。」と述べたが、今回の会談では、中台関係において、取り立てて大きな進展はないとの見方が強い。
台湾では、今年の年末には、首長(市長、県知事など)や議員を選ぶ選挙が一斉に行われる。これまで、台湾の総統の多くは、首長経験者が候補者となるのが一般的で、次の総統選挙は、2年後の2016年である。馬英九総統(国民党)の支持率が低迷する中、中国としては、台湾の市民感情に配慮する姿勢を見せつつ、野党である民主進歩党とのパイプを構築するための訪問と位置づけていたのかもしれない。


日付別一覧  地域別一覧  分野別一覧


お問い合わせ

知事直轄組織地域外交局地域外交課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3066

ファックス番号:054-254-2542

メール:kokusai@pref.shizuoka.lg.jp