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東南アジア駐在員報告2002年4月 政治 ・タイ政府に言論統制の批判
タイ王室と政府の関係を報じたFEER誌の発禁処分問題は、3月4日に同誌が謝罪文を警察庁に提出したことにより不敬罪適用の訴訟は免れた。しかしタイ国資金洗浄防止委員会は2月25日及び3月5日の2回にわたり、新聞社5社、新聞記者・政治家など個人28人の資産報告を国内の銀行に求め、この調査は、現政権に批判的とされる英字紙やタイ字紙などが対象となっている。このほか、この英字紙の発行元の報道グループに対して、政府筋から事業権料未払いを理由に政治報道番組の中止の要請があったり、タイ字紙に特定記者のコラムの中止の要請があるなど政府の報道介入が指摘されており、マスコミや野党を中心に、政府に対する批判が高まっている。 |
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