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東南アジア駐在員報告
2000年3月 経済 駐在員 : 篠原 清志
タイ、順調な経済回復
2月2日から15日間、政府投資委員会(BOI)主催で、県関係企業の多くも出展した大規模な国際展覧会が開催され、連日多くの人で賑わった。
独立したパビリオンを建てたトヨタ、ソニー、ホンダなどの展示館には、連日多くの人が訪れ、休日には炎天下にも関わらず、4時間も並んで入場する姿が見られた。 また、地元の小売業者が展示販売を行ったコーナーでは、押すな押すなの大盛況で、一般のタイ人の消費が回復している様が見られた。
輸出の好調によって製造業は、対前年比2〜3割の増産が普通になっており、残業などによって労働者の収入は増えている。将来に備えての貯蓄などあまりしないタイ人気質が、短期間のうちに消費の拡大をもたらした原因の一つとの見方がなされている。
さらに、12月末の金融セクターの不良債権比率も、11月末の42.3%から確実に減少して38%になった。中央銀行は、今年末には3割を下回る見込みだとの見通しを立てている。
このように経済回復は順調に進んでいるため、タリン蔵相は2月8日、IMFからの融資をこれ以上受ける必要はなくなったとして、経済支援プログラムを6月末で切り上げると表明した。
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