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ヨーロッパ駐在員報告
2001年5月 政治 駐在員 : 森貴志
国際原子力機関(IAEA)は、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所事故から今年4月26日で15周年となることに関して声明を出し、その中でウクライナとベラルーシにおける事故の影響は今なお、依然深刻であると指摘した。
同機構は、放射線の影響に関する国連科学委員会の報告書を踏まえ、事故発生時に子供だった人で甲状腺(せん)がんが発症したのはこれまでに1,800人に達し、今後も増加する見通しであると報告した。また、この事故により他地域への移住を余儀なくされたチェルノブイリ周辺住民の苦しみはいまだに続いていると懸念を表明した。
原発事故は、人の記憶から薄れていく中、事故発生後にその悲惨さが増加していくものである。
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