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東南アジア駐在員報告2002年10月 経済 東南アジア各国、アメリカの港湾封鎖の影響懸念
タイにとってアメリカは全体の2割を占める最大の輸出先である。主力輸出品のコンピューター及び部品などは通常航空便が使われ、缶詰食品などは時間がかかっても影響はないとされているが、10月9日現在でタイからの貨物船4隻、コンテナ1,200個が荷揚げできず、沖合で1週間停泊中。冷凍エビ輸出会社は東海岸への迂回を検討しているという。費用負担と、クリスマス商戦に間に合うかの心配がされている。 シンガポールにとってもアメリカは最大の輸出先。日系海運会社によると、10月7日現在同社の6隻が洋上待機の状態という。港湾封鎖の影響で、航空貨物の料金の高騰も見られ、クリスマス商戦をにらんだ需要ひっ迫期も控えているため、解決が遅れればさらに値上がりも予想される。ゴー首相は、港湾封鎖が長期にわたった場合、今年の経済成長率見通しの下方修正もありうるとの見方を示した。 インドネシアにとってもアメリカは非石油・ガス輸出の16%を占める最大の相手国。主要輸出品は、繊維製品、靴、農産物で、封鎖が長引けば発注への影響が出ると懸念されている。 |
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