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北米駐在員報告
2001年1月 社会・時事 駐在員 : 若梅 真樹
子供投資家ブーム
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、インターネットには子供にも分かりやすい投資情報があふれ、低価格で手軽なオンライン取引きも提供されており、気軽に株取引きができるなど、子供の投資に対する関心が高まっているという。
実際には、18歳以下は投資口座開設が制限されているため、親名義などで一旦口座を開くこととなるが、2000年2月現在で、8〜12年生の35%が株・債権、20%がミューチュアル・ファンドを保有し、約70万人の児童が、小学生向け教育プログラム“株式相場ゲーム”に参加しているという。
また、こうした子供の投資ブームを受けて、ミューチュアル・ファンド、金融プランナー、投資関連企業が、子供投資家向け商品のマーケティングを強化している。例えば、投資家クラブで構成される全米投資家組織協会は、2年前に18歳以下を対象とした青少年会員を募集し、現在の会員数は、3,300人に上っている。リバティ・ファイナンシャル・カンパニーズの子供向けミューチュアル・ファンドの口座数は231,000件で、投資家の平均年齢は11歳。また、メリル・リンチは、金融コンサルタント約200人を全米各地の学校へ派遣し、幼稚園児から高校生を対象に、マンガやビデオを使って貯蓄から株に至るまでの金融基礎知識を教えているという。
現代の子供達は、史上空前の株ブームを背景に、親の時代に比べはるかに大きな金額の小遣いを手にして育ち、そして、消費していくのかもしれない。
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