中国駐在員報告
2016年12月 経済 駐在員 : 土屋岳久
中国では、毎年11月11日は年に一度の大セールが行われる日となっている。今年もアリババ集団(本社:杭州市)が運営するオンラインショッピングサイト「天猫(てんまお)」では大セールが行われ、開始24時間で1,207億元(約1兆9,312億円)を売り上げるという記録を達成した。
元々中国では11月11日は「1」が並ぶことから「独身の日」記念日として定着していたが、アリババ集団が「独身の日に自分への御褒美を購入して盛り上げよう」と呼びかけ2009年に天猫でセールを行ったことをきっかけに、現在では天猫以外のオンラインショップや実店舗でも同様のセールが実施されるようになった。
今年の「独身の日」における天猫セールでは、まず開始20秒という驚異的なスピードで取引額1億元(約16億円)を突破した。その後も順調に売上を伸ばし、開始からおよそ15時間が経過した午後3時19分13秒には、早くも2015年の売上額912億元(約1兆4,592億円)に到達した。
日本のブランドであるユニクロは「独身の日」天猫セールのアパレルブランド売上額第1位となり、開始2分53秒で売上1億元(約16億円)を突破して約10時間後にはネットショップ内の1879種類の商品すべてが売り切れた。
また、「独身の日」天猫セールは中国だけでなく200以上の国や地域で展開されており、中国を除いた国別取引額の順位は、1位:日本、2位:アメリカ、3位:韓国となっている。
2009年11月11日に24時間売上7.9億元(約126億円)から始まった「独身の日」セールが、7年間で売上額を153倍に伸ばしているという事実からも、インターネット販売が物販の主軸になりつつあるということがわかる。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|