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東南アジア駐在員報告
2001年11月 政治 駐在員 : 岩城徹雄
・シンガポール総選挙、与党圧勝
11月3日に投票が行われたシンガポールの総選挙は、与党人民行動党(PAP)が84議席中82議席、党の得票率75.3%(前回‘97年は65%)と圧勝し、引き続き安定した政権運営を進めることとなった。深刻な景気低迷の中で年内早期の解散総選挙がうわさされていたが、10月17日の選挙区の区割り発表、18日解散発表、25日告示、11月3日投票という最短期間の日程で実施され、野党にとっては十分な準備期間もなく、不利と言われる制度改正(注)もあった。PAPは公示日に無投票で過半数の55議席を獲得し、野党は3日の投票で改選前の2議席を得るのがやっとであった。PAPの幹部も務めるゴー首相は議席確定後の記者会見で、景気回復には時間がかかるとの見通しを示した上で、雇用創出や企業コストの削減策をとっていく意向を示した。
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