中国駐在員報告
2003年9月 経済
駐在員 ： 外山 敬三
浙江省企業の海外進出戦略が加速
- ８月25日付解放日報の記事によると、浙江省は企業の海外進出戦略を進め、輸出の促進や海外での経営能力の強化を進めている。ここ５年間の対外投資プロジェクトは611件で、過去20年間の総計の2.3倍に上った。対外投資額は1億4,200万ドルに達している。昨年末までに104の国及び地域に計1,081社を設立した。対外業務による売り上げは、1997年には2億3,000万ドルだったが、2002年には10億5,000万ドルに拡大した。伸び率は4.6倍で、国内第６位からで第３位にランクアップした。また、今年に入ってから投資形態が多様化したほか、ここ数年は、万向集団や正泰集団をはじめとする私営企業の対外投資が増加し、全体の90％以上を占めるようになった。
一方浙江省政府は、シンガポール及び東南アジアへ進出する企業のサポートセンターとして、シンガポール政府の協力を得て「シンガポール浙江センター」を2003年３月に仮オープンさせた（正式オープンは12月）。センター設立の目的は、進出企業の事務所設立やシンガポール株式市場への上場手続きの支援、事務所家賃の補助等経済的支援が目的で、すでに浙江省の飲料メーカー１社が上場を果たしている。浙江省国際投資促進センターの担当者によると、浙江省企業の進出傾向は、東南アジア、アフリカ、中東地域が中心であるが、日本にも貿易会社や企業の連絡事務所等20数社が設立されているとのこと。
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