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中国駐在員報告

2016年3月 社会・時事
駐在員 : 井口真彦


春節あれこれ−長く続く春節気分

多くの中国人観光客がこの時期に日本を訪れることもあり、今では日本でも良く知られるようになった「春節」。中国では昔から旧暦の正月である春節を一年で最も大切にしており、例年、春節の大晦日から7日間が国務院が指定する休日となっている。

この時期には、街のあちらこちらに新年を迎えるための飾り付けが施され、大晦日の晩は家族や親戚が集まって食事をする。私の住むマンションの敷地内にも赤い提灯が飾られ、マンションの出入り口には、春聯(しゅんれん)と呼ばれる縁起の良い言葉が書かれた赤い短冊のような紙が貼られた。

都市部に働きに出ている人の多くは帰省するため、この時期の前後には、国家経済貿易委員会が「春運」と呼ばれる帰省・Uターンラッシュの時期を定め、これに基づき、鉄道部、交通部、民航総局が鉄道や高速道路、航空などで特別輸送態勢を実施している。

今年の春運の期間は1月24日から3月3日までの40日間。さすがに上海では、公休の7日間を過ぎればレストランや商店などはほぼ正常な営業に戻ったが、地方都市では、日本では考えられない長い期間、春節気分が抜けきらないとのことである。


・春節あれこれ−今年は静かな上海
そして、この春節の風物詩といえるのが花火、爆竹…であった。

今年2月8日、2011年6月に上海に赴任して以来5回目の春節を上海で迎えた。以前、北京に赴任していたこともあるが、その時は、春節休暇を利用して旅行に出かけていたため、中国で初めて春節を迎えたのは2012年1月だった。

とにかく驚いたのが、街中に鳴り響くけたたましい爆竹と、いたるところで打ち上げられる花火であった。花火や爆竹の音は、大晦日の昼から聞こえており、大晦日恒例のテレビ番組、中国中央電視台の「春節聯歓晩会」を見ながら迎えた年越しの瞬間は、例えは悪いが、街中が内戦状態になったかのような大騒ぎで、上海市内が見渡せる高台から見た光景は、地平線に至るまで大小の花火がきらめく想像を絶するものだった。

そして、今年の春節はというと…。驚いたことに、大晦日から元日、さらに例年元日より騒がしい、財神という福の神が降りてくるという5日目でさえ、花火、爆竹の音はただの一回も聞かなかった。

今年1月1日、「上海市花火爆竹安全管理条例」が施行された。これは、市内の外環高速道路内での爆竹・花火の使用、販売、貯蔵、輸送を禁止することを主な内容とした条例である。市内の外環高速道路外でも、文化施設や国家機関、交通ターミナル付近では使用が禁止され、違反した場合には、100〜500元(約1,750〜8,750円)の罰金、貯蔵した場合には最大10万元(約175万円)の罰金が科されるというもの。

この条例の目的は、火災と深刻化する大気汚染の防止。そのため、使用できる地域であっても、空気指数が重度汚染になった場合、使用が禁止さることになっている。

春節前から、街のあちこちに、花火・爆竹が禁止されたこと、見つけたら通報すること、通報した場合には賞金が与えられることなどを記した赤い横断幕や垂れ幕が掲示されていた。このように事前の周知徹底を図ったほか、春節期間中は警察官を総動員、更にボランティア30 万人を投入し厳戒態勢を敷いた。当事務所でも、管理会社から事務所では花火・爆竹を行わないとする文書に署名させられた。

それでも、日本人の友人とは、どうせ守られず、どこかで花火・爆竹は聞こえるはずだなどと話していたのだが、見事に全く無かったのは、市中心部では花火・爆竹の販売許可が下りないため、買うことすらできなかったのが大きな要因のようである。

本来、新年初日に初めて家の門を開ける際に鳴らして、その音で悪い物を追い払う・財運をもたらすという意味があるという爆竹。花火も含めて、結婚式や商店の開業などの際には、早朝でもけたたましく鳴っていた。

騒々しくはあるが、一方ではそれを微笑ましくも思っていた身にとっては、中国の伝統的な風習、風物詩がまた一つ失われつつあることに、一抹の寂しさを感じる。


・春節あれこれ−豫園ランタン祭り、2年ぶりに再開
上海市の観光名所である豫園で、春節と元宵節(小正月)の期間(1月26日〜2月25日)に、恒例のランタン祭りが開催された。今年の干支である猿のランタンなどが飾られ、夜にはライトアップされ、多くの観光客で賑わっていた。昨年は、大晦日に外灘(バンド)で起きた大規模転倒事故を受けて中止されたため、今年は2年ぶりの開催であった。


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