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ホーム > 交流・まちづくり > 国際交流 > 地域外交課 > 海外駐在員報告 > 北米駐在員報告

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北米駐在員報告

2002年7月 経済
駐在員 : 松下 育蔵


    円高、ドル安の報道に見る日米紙の視点の違い
    (日本の新聞各紙)
    読売新聞(6月25日付)は、24日の円高進行とそれに伴う日本銀行の介入を大きく報じた。見出しは、「円急騰、日銀が介入」で、副見出しは「効果疑問視も」と事実報道型となっている。
    それに反して、同日付日経新聞は、見出しで「揺らぐドル集中」、副見出しで「米への資金集中細る」と情勢分析型の描写を行っている。本文では、「円高がじりじり進んでいる。世界のマネーを引きつけてきた米国経済の先行きに不透明感が広がり、資金がユーロや円に退避し始めているためだ」と、円高加速の原因を分析している。
    今回、日本が過去1か月で5回目の円売り介入をしたことに対して、同紙は、「ドル安阻止を鮮明にしているのは日本だけで、単独の円売り介入の効果は限定的」と悲観的な立場を表明している。
    一方、読売新聞は、今回の円高進行現象は「米景気の減速懸念によるドル安が主因で、もらい事故のようなもの」と説明している。
    (米紙の視点)
    他方、アメリカの新聞は、最近のドル安傾向に対してそれほど懸念を示していないようだ。ニューヨーク・タイムズもワシントン・ポストもこれを記事にしていない。経済紙のウォールストリート・ジャーナル(25日付)が取り上げているのみだ。記事の見出しは、「ドル安、世界経済に懸念をもたらす。」そしてその関連記事では、「日本はドル支援に踏み切る」との見出しを付けている。
    同記事の本文では、「現在までのところ、ドル安に最も懸念を示している国は日本。円高が輸出という数少ない好調な部門を脅かすのではないかと言うのがその理由である」と分析している。さらに今回の日銀の介入に関しては「日銀は円安ドル高を望んでいないが、ドル安食い止めを目的として、24日、1か月で5回目となるドル介入を行った」と書いている。
    24日のドル安問題に一番多くの紙面を割いたのは、フィナンシャル・タイムズである。全面を「ドルの衰退」という課題に当て、それをさらに「ドル」「米経済」「日本」「ユーロ圏」「韓国」という5つのトピックに割り当てている。ドル問題に関しては、「ドル安はコントロールされている限り無害」と見出しで要約している。また、これまでドルを支えてきたのは3つの仮説によるものだと分析している。
    その仮説とは、@アメリカのハイテク業界は巻き返し、永久に収益成長を遂げる、A地政学条件及び経済政策はドルを支持する、Bアメリカの実勢金利は比較的高水準を維持する、の3つで「現在これが崩壊し始めていることがドル安の原因」と同紙は見ている。


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