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北米駐在員報告
2001年2月 経済 駐在員 : 若梅 真樹
米経済減速局面に
グリーン・スパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、米経済について、非常に劇的に鈍化しており、現時点ではおそらくゼロ成長に近いと判断できるとの認識を明らかにした。米実質成長率は、2000年第2四半期の前期比年率5.6%から、第3四半期は2.2%に、さらに第4四半期は速報値で1.4%と急減速。その後も一段の景気悪化が懸念されることから、31日、フェデラルファンド金利の誘導目標を3日の引下げに引き続き0.5%引下げ、年5.5%とし、景気後退を阻止する姿勢を明確にしたところである。
また、財政黒字の拡大見通しを受け、減税と連邦債務の削減は両立できると指摘し、ブッシュ新政権の目指す大型減税構想に財政規律を損なわない範囲内であれば容認する考えを示した。問題は、米経済が実際に景気後退に突入しなくとも、多くの企業や投資家が景気の悪化を感じていることであるとしており、この先、金利引下げがどこまで進むのかが注目されている。
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