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東南アジア駐在員報告

2016年2月 社会・時事
駐在員 : 吉住理恵子


年の瀬も押し迫った12月29日、ラッフルズホテルの『ロング・バー』で、開催されたシンガポールスリング・マスタークラスに参加した。シンガポールスリングは、1915年に当時の植民地シンガポールで社交場だったラッフルズホテルのバーで、男性がウイスキーを楽しむ傍ら、世間体を気にしてフルーツジュースや紅茶を飲んでいた女性のために、ホテルのバーテンダーが一見フルーツジュースのように見え、実はジンやリキュールが入ったカクテルを作ったのが始まりといわれている。ベースのドライ・ジンとチェリー・ブランデーに、パイナップルジュース、グレナデンシロップやライムジュースが加えられ、口当たりのよい飲み口で、ラッフルズホテルのみならずシンガポールで一番人気のある、薔薇色のカクテルだ。

カクテル誕生から100周年になるのを記念して、シンガポールスリングを美味しく作るコツをロング・バーのバーテンダーのチームから教えてもらえるというので、下戸にも関わらず参加してきた。ちなみに、30分程度の講習で、参加費用は税金等を含めて100シンガポールドル超(約8,800円:1SGD=85円)。物価の高いシンガポールのトップクラスの名門ホテルだけあって、お値段も最高級だ。

12月に入り、現在この名門「ラッフルズ」をはじめ「スイソテル」「フェアモント」の3ブランドのホテルを展開するカナダのFRHIホールディングスが、フランスのホテル大手アコーによって買収されるというニュースが流れた。また海運不況で経営が悪化していたシンガポール政府系の海運大手ネプチューン・オリエント・ラインズ(NOL)が、フランスの同業者であるCMA―CGMによって買収されることも報じられた。マレー半島の先端という地の利を生かし、中継貿易の拠点として栄えてきたシンガポールを支えてきたNOLがシンガポール市場から消えることが、それを選択した政府方針とも相まって話題となった。

2015年にはシンガポールスリング誕生100周年だけでなく、マレーシアからの独立50周年という記念の年(SG50)を迎えたシンガポールだが足元景気は決して明るいとはいえない。アジア開発銀行の最新見通しでは、シンガポールの今年の経済成長率は2%、アジア企業景況感調査でも製造業を中心に景況感がアセアン主要国中で最低となっている。

祝賀ムードのSG50が終わり、次なる50年に向けた始まりの年となる2016年は、シンガポールとそれを率いるリー・シェンロン首相にとって、決してシンガポールスリングのような薔薇色ではないという気がしている。


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