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東南アジア駐在員報告
2002年6月 政治
駐在員 ： 岩城 徹雄
ASEAN、反テロで結束
東南アジア諸国連合（ASEAN）の越境犯罪防止会議が５月16日からマレーシアの首都クアラルンプールで開催され、各国とも断固たる姿勢でテロに望むことが合意された。
この会議は３部に分かれ、最初の各国内務省高官による会議では麻薬や武器の密輸、海賊、インターネット犯罪などに対する意見交換が行われ、続いてテロ防止についての予備会議が行われた。最後に各国内相が集まり、反テロリズム閣僚会議が開催された。５月21日に発表されたこの内相会議の共同コミュニケでは、テロは特定の宗教、民族、文化とは無関係とした上で、どのような形のテロにでも断固として反対することを宣言。各国間の情報交換、テロ取締り関係法令資料の相互収集、反テロ関係の協定締結などで合意を見た。
これに先立つ５月７日には、フィリピンのアロヨ大統領がマレーシアを訪問した機会をとらえ、フィリピン、マレーシア、インドネシアの３か国の間で、国境を越えた犯罪やテロに対して共同で闘うための「情報交換と通信手続き統一に関する協定」が調印された。捜査と救助の標準処理手続きの設定、ホットラインの設置、国境警備の強化、テロや犯罪防止の合同演習などについて合意されている。他のASEAN加盟国も協力を表明しており、反テロの結束が進むものと思われる。
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