韓国駐在員報告
2023年5月 行政 駐在員 : 高橋 誠
5月2日、グランシップにおいて東アジア文化都市「春の式典」が開催され、韓国の全州市から金仁泰(キム・インテ)副市長が出席するとともに、韓国の伝統芸能も披露された。
今回、この春の式典を機に、本県を広く韓国へ発信してもらうべく、全州を拠点に活動する記者を2名招待した。一人は全羅北道を代表する「全北日報」のキム・テギョン記者、もう一人は韓国最大の民営国内通信社「NEWSIS」に所属し全州で活動するユン・ナンスル記者だ。私は記者の案内役として4月30日から5月3日まで県内各地の取材のお供をした。期間中、富士山世界遺産センター、富士高砂酒造、ふじのくに茶の都ミュージアム、バンダイホビーセンター、青葉おでん街、駿府匠宿などを訪れ、静岡の食文化、伝統のものづくりなどを満喫してもらった。NEWSISでは既にウェブサイトの文化面で韓国全土向けに紹介されたところであり、全北日報でも近いうちに全羅北道の道民向けに静岡を紹介する予定だ。
実はこれに先立つ4月26日、全州市でも開幕式が開催され、本県からは出野副知事が出席するとともに、宮城聰芸術総監督が率いる劇団SPACが会場にいる多くの韓国人及び中国からの招待客を前に「羽衣」を上演した。中国代表の成都市と梅州市はともに伝統芸能の映像をスクリーンで流すだけだった中、海外から唯一、生の舞台を披露したSPACは拍手喝采を浴びた。全州市はこの開幕式の舞台で韓国伝統の音楽演奏を披露するのみならず、トリで人気歌手Aileeを登場させ、K−pop文化を足すことで、式典自体を大きなステージにしていた。宮城監督によると、過去にも東アジアの別都市で同様の式典手法を使っていたのを見たことがあるとのことで、言われてみると確かに韓国らしい。交流することでわかることは多い。東アジア文化都市が3か国の各都市が相互の違いや面白みを知る場になればよいと思う。
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