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東南アジア駐在員報告2008年3月 経済 フィリピン・・・フィリピンでスクーター製造を開始 マニラの政治経済中心地であるマカティ地区から車でわずか30分の郊外に、スズキ鰍フ現地法人スズキ・フィリピン鰍ェある。同社は前身の合弁会社アントニオスズキ社を引き継ぎ1985年に操業を開始した。現在の従業員は300名、うち日本人駐在員は河原社長以下3名で、月産約6,000〜8,000台の二輪車を製造し、フィリピン国内向けに販売している他、日本、インド、インドネシアから「スイフト」、「ジムニー」、「アルト」、「APV」を輸入し、フィリピン国内に17社程ある販売契約店を通して国内向け四輪車の販売も行っている。 売上高の比率は二輪車:四輪車が7:3と二輪車が圧倒的に多く、その二輪車のパーツは、フィリピン国内のサプライヤーから30%程度を調達しているが、タイ、中国、インドネシア、マレーシアからの輸入割合が70%で、国外のサプライヤーに頼るところが多い。 上記の通り、アジア諸国からの完成車の輸入、部品調達、配送手続き、経理・総務事務、フィリピン全土をカバーする販売・サービス、補給部品等多岐に渡る事務管理の必要から、同社の事務系スタッフは従業員300名のうち180名を占める。 フィリピンは、二輪車を経ずして四輪車が普及した特殊な経緯があったため国内の二輪車市場は65万台弱で、インドネシア500万台、ベトナム150万台に比べても大きい市場とはいえないが、同社は4モデル、「FJ110」、「レーダーR」、「スマッシュ」、「ショウグン」を市場に出しており13%程度のシェアを獲得している。また、2007年7月から新しいモデルとして、スクーター「ハヤテ」の製造・販売を開始した。東南アジアではスクーターは車体価格が高く、燃費が良くないので以前は購入者から敬遠されがちであったが、女性にも乗りやすく、おしゃれに乗ることができるということで近年では金銭的余裕のある購入者に人気が高まっている。同社としては今後フィリピンにおいてもスクーター需要が高まると見ており、今後の「ハヤテ」の販売状況に期待している。 |
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