東南アジア駐在員報告
2017年10月 経済 駐在員 : 芦澤裕之
8月、するが花き卸売市場が、CAコンテナを活用した切り花のテスト輸送を行った。CAコンテナは冷蔵コンテナの一種で、温度だけでなく空気の成分を調整することにより、貯蔵期間を延長させることができる。この結果、航空便に比べて期間が長くなる船便で、生鮮品の鮮度を維持したままで大量に運ぶことを可能にしている。
今回のテストでは、県産ガーベラほか計11品目、1,100本の切り花がシンガポールに輸送され、3月に行われた青果物と同様、CAコンテナにより花きの品質を保持して海上輸送できることが実証された。
切り花の一部は、PRのため、当事務所で付き合いのある日系スーパーで買い物客にプレゼントさせていただいた。買い物客は花のプレゼントにとても喜んでくれたが、シンガポールには花を贈る習慣がないため、現状では切り花市場は小さい。
一方で、こちらのスーパーでも日本のように切り花を売っており、担当者の話ではCAコンテナによる大量輸送ができれば、価格面、品質面ともに外国産と勝負ができるとのことだ。東南アジアに日本の花が輸出されるようになれば、「花の都」静岡の経済には、大きなプラス材料となるだろう。
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