ヨーロッパ駐在員報告
2001年9月 経済
駐在員 ： 森貴志
・英国での弁護士家業はビッグビジネス
- 英国の大手法廷弁護士事務所が史上空前の高収益を上げており、景気が不安な中にもかかわらず、有力30事務所の2000〜01年度の収益合計は前年度比15％増の約４億ポンドに上り、弁護士業がビッグビジネスに成長している。
３日付の法務誌ザ・ローヤーによると、収益トップは、グラビナー卿が率いるワンエセックスカートで、2,700万ポンドの収益を上げ、所属弁護士54人で割ると１人当たり約50万ポンドとなる。２位のクリストファー・クラーク氏が率いるブリックカートチャンバーズは2,500万ポンドで、所属弁護士61人で割ると１当たり人約41万ポンドとなる。
しかし、こうした収益は所属弁護士に均等に配分されるものではなく、弁護士事務所のボスに多く分配され、ボスの個人収入は数百万ポンドにのぼると言われている。
収益率上位の弁護士事務所のほとんどは、企業と契約し、主に税金、知的所有権などを扱う。一方、小口の民事や刑事関係を扱う法廷弁護士事務所の収益はこれに対し大きく落ちる。
ちなみに国選法廷弁護人の収入だけだと年間２万〜２万5,000ポンドが平均だという。
（参考 9月4日現在 1ポンド＝約172円）
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