韓国駐在員報告
2015年6月 経済 駐在員 : 野原靖
韓国貿易協会が28日に公開した会員企業を対象にした調査結果によると、回答した307社のうち70.3%が「現在のウォンの対円レートでは日本製品に対する競争力を維持することはできない」と答えた。
ウォンの対円レートは現在、平均100円=900ウォン前後となっている。5月は平均で前年より10%程度ウォン高が進んだ。業種別に見ると、日本と競合する鉄鋼金属、機械類などの業種で競争力の低下に対する懸念が大きいことが分かった。鉄鋼金属では74.4%、機械類では72.9%の企業が日本製品に対して競争力を維持できないと答えた。また全体の54.1%は、「円安により輸出採算性が悪化した」と回答し、30.3%は「輸出採算悪化だけでなく、輸出量も減少した」と答えた。ユーロ安については51.8%が、現在のウォンの対ユーロレートでは欧州市場で輸出競争力を維持できないと答えた。業種別では繊維(58.6%)、機械類(57.1%)、鉄鋼金属(54.1%)の順に割合が高かった。ウォンの対ユーロレートは現在、平均1ユーロ=1,230ウォン前後。54.4%はユーロ安で輸出採算性が悪化したと答え、22.8%は輸出物量も減少したと回答した。
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