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ヨーロッパ駐在員報告
2000年6月 経済 駐在員 : 森貴志
ビジネス環境、オランダがトップ
英国の経済紙「エコノミスト」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した世界60カ国・地域のビジネス環境番付によれば、今後5年間でビジネスに最適とみられる国はオランダで、英米とカナダがこれに続いた。
なお、日本は25位と先進国7カ国(G7)の中で最低ランクに低迷しており、昨年トップだった香港は中国返還がマイナスと受け止められて6位に転落し、アジアではシンガポールの5位が最高であった。
EIUがオランダを1位とした理由としては、安定した政治制度や労働市場、効率的な金融部門などの長所に加え、マクロ経済も非常に良好な点を高く評価したためと説明している。
また、英国については海外からの投資に前向きな政府の姿勢や、資本市場の層の厚さを魅力として挙げている。
これに対し、日本は税制改革の遅れや財政赤字拡大が懸念される中で、企業の社会保障負担増や円高で労働コストが今後上昇する恐れがあることを警告している。
番付では、このほか、スイスやアイルランド、デンマークなど欧州勢がトップ10入りしており、EIUは、欧州と北米地域とのビジネス環境格差は欧州の構造改革の進展などで縮小に向かうと予想している。
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