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北米駐在員報告
2000年10月 経済 駐在員 : 若梅 真樹
ワイン業界の再編加速
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ソノマ郡のプレミアム・ワイン製造大手ケンダール・ジャクソン・ワイン・エステーツがマタンザス・クリーク・ワイナリーを、ナパバレーのロバート・モンダビがアロウッド・ビンヤーズ&ワイナリーをそれぞれ買収し、カリフォルニア産プレミアム・ワインの人気上昇を受け、業界再編の動きが加速していると伝えている。
米国では、高級プレミアム・ワインの人気に火がついたのは最近のことで、長年カリフォルニアでは、高級ワインに手が出ない欧州移民を対象とした低価格ワインを大量に生産、また、安ワインの甘さはソフトドリンクを飲んで育ったアメリカ人の多くに好まれてきたからという。しかし、80年代後半から、ベビーブーマーの高級志向、一般人の味覚の変化と相まって同ワインの人気が上昇し始めたという。
1本$15以上のカリフォルニア・ワインの売上げは、過去10年間に
$3億8千万から$60億と記録的に増加、これに対し$3から$5のワインの伸びは3倍にとどまり、それ以下のワインは28%減少したという。ワイン売上げ増加率が20%超という業界の急成長から、清涼飲料業界の参入も含め、競合がますます激化し、今後も再編は加速されると予測されている。
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