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ヨーロッパ駐在員報告
2002年1月 社会・時事 駐在員 : 森貴志
小沢征璽氏、伝統のウィーン、ニューイヤーコンサートで華麗なる指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による恒例のニューイヤーコンサートが新年1日、小沢征爾氏(現ボストン交響楽団音楽監督)指揮の下、音楽の都ウィーンで行われた。
新年の風物詩として60年の伝統を持つニューイヤーコンサートの日本人による指揮は初めてで、アジア人としては2人目。小沢氏はカラヤン、アバド、マゼールら世界的巨匠と並び、クラシック音楽界のひのき舞台を極めた。
体全体を使って指揮する小沢氏の躍動感に対する聴衆の興奮は曲を重ねるごとに高まり、後半1曲目の「こうもり序曲」で早くもブラボーの声が上がった。 アンコール曲「美しく青きドナウ」等で終幕を飾ると、満席の場内はすさまじいブラボーのあらしに包まれた。
このニューイヤーコンサートは、ナチス・ドイツによるオーストリア併合下の1941年、クラウス指揮で始まり、第二次大戦末期の混乱で45年に中断されたものの、戦後の46年に復活した。指揮者が固定した時期もあったが、カラヤンが指揮した87年以降は年ごとに指揮者が入れ替わり、2000年はムーティ、01年はアーノンクールが指揮し、今年は小沢氏となった。
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