台湾駐在員報告
2017年12月 行政 駐在員 : 宮崎悌三
台湾は冬になると、大気汚染が深刻になる。特に中部から南部へかけては、毎朝のテレビニュースの画面上に色で示される空気質指数(AQI)が、人に悪影響をもたらす「赤」であることが多い。原因は、冬季になると北東の季節風が台湾に吹き込み、北から南へ汚染された空気が運ばれ、特に南部の高雄市周辺は、地形の関係で汚染した空気が溜まりやすいためという。
このような深刻な大気汚染を緩和するため、高雄市政府は、バスや地下鉄などの公共交通機関の運賃を12月から3か月間無料にすると発表した。
高雄市内には石油精製プラントなど多くの工場が立地しているが、自動車等から排出される大気汚染物質の削減を狙ったもので、このような措置は、台湾の地方政府では初めてという。措置に掛かる経費は、2億1千万元(約7億8千万円)とのことだが、市民にどの程度浸透するか、その効果を期待したい。
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