韓国駐在員報告
2021年1月 社会・時事 駐在員 : 小関 克也
韓国科学技術情報通信省は12月14 日、乗客がインターネットに無料接続できる「Wi-Fi(ワイファイ)」を 国内の路線バス全車両に導入したことを発表した。同省によれば、 路線バスの全車両にWi-Fiを搭載するのは世界で初めてとのことである。
取組は2018年から韓国政府と16の地方自治体の協力により開始され、韓国全土で路線バスに供されている車両3万5,006 台のうち、政府が2万9,100 台、自治体が5,906 台にそれぞれ設置した。
日本も同様であると思うが、韓国でも電車やバスで新聞・本を読んでいる人を見かけることは少なくなり、移動時間をつぶす手段はスマホに置き換わっている。前出の科学技術情報省によると、19 年5月から今年 10 月までの約1年半の間に路線バスにおいて無料Wi-Fiが利用された総回数 は4億 2,000 万回で、韓国国民1人当たりにすると平均8回利用したことになる。データ使用量は計1万 6,000 テラバイトで、HD画質の映画1,400 万本分にも相当するとのこと。
全バスへのWi-Fi設置は、ゲームやドラマを乗車中に楽しむ現地の韓国人だけでなく、観光客にとっても朗報だ。初めての観光客にはちょっと利用のハードルが高いバスであるが、新型コロナ収束後、観光客が復活した際には、Wi-Fi利用をきっかけとして、バス・地下鉄を乗りこなす人が増えることを期待したい。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|