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東南アジア駐在員報告
2010年11月 社会・時事 駐在員 : 長谷川卓
昨年10月号で報告したヘイズ(煙害)。異常気象の続く今年は雨期も間近の10月中旬以降に頻発している。森林火災や焼畑で発生した煙が霧状となって大気中に広がるヘイズだが、今回はインドネシア・スマトラ島でのパームヤシ栽培のための焼畑が、発生原因と考えられている。
10月21日の大気汚染指数(PSI)は102。22日はさらに悪化して、2006年以来最悪の108に達した。視界は200mを切り、太陽光が遮られたため、日中もオレンジ色の朝もや状態が続いた。PSIが100を超えると健康に影響が出るとされており、シンガポール国内の小中学校は体育等の屋外活動を中止した。ちなみに筆者が参加する地元ランニングクラブの活動も中止となった。
ヘイズ被害を受けるシンガポールは、発生源のインドネシアに対して、抗議と対策要請を行うとともに支援を申し出たが、インドネシア政府はヘイズ発生地域の地方政府が対応するものであるとして支援を拒絶している。
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