ここから本文です。
東南アジア駐在員報告
1999年12月 経済 駐在員 : 篠原 清志
タイ、輸出好調、経済改革法案も成立
今年に入って10か月の輸出総額は474億US$で、前年同期比4.85%増、10月だけでは51億US$で前年同月比10.1%と、電子産業、自動車産業を中心とした輸出の好調さがはっきりしてきている。
経済回復とともに、首都バンコクの交通渋滞も悪化しているとの見方があるが、11月中旬のバンコクは、国王の誕生日に合わせて12月5日から正式に運転が開始されるスカイトレイン(新しい高架鉄道)の試運転が行われ、街中の公共工事もほぼ終わってきていて、数年前とは見違えるようなきれいな街に変貌してきている。
また、経済再建関連11法案の中で日系企業にとって最も関心が高い外国人事業法が成立、来年2月から施行される予定となった。この法律については、当初外国からの投資を原則自由にし、できる限り規制業種を絞り込むことを目指していたが、国会審議の過程で守旧派の抵抗に合い、骨抜きになった部分も少なくない。結果的には現状と大きな変化はないと考えられているが、今まで官僚の裁量で決定されていたことの多くが法律に書かれたことで、経済政策運営面の透明性は確実に増していているとの評価が多い。
日本からの投資案件についても、バンコク在住の日本人関係者によると着実に増えてきているという。
日付別一覧 地域別一覧 分野別一覧
|