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韓国駐在員報告
2012年10月 社会・時事 駐在員 : 外山靖
1955年に始まり、今年で58回目となる「百済文化祭」が9月29日から10月7日まで、忠清南道扶余郡及び公州市を舞台に開催された。
今年のテーマは「百済の踊りと音楽、味摩之の復活」である。「味摩之(ミマシ)」とは、飛鳥時代(推古天皇20年、武王13年、西暦612年)に日本に伎楽(ギガク)を伝えたとされる百済人である。扶余のクドゥレ公園には、味摩之の史跡碑が建立されており、今回の舞台もこの公園を主要会場として、百済歴史文化行列、階伯(ケベク)将軍出征式、熊津城(ウンジンソン)パレード、全国創作舞踏競演大会などが行われた。
9月29日の開幕式には、韓国では旧正月(ソルラル)と並んでもっとも重要な国民の休日といえる秋夕(チュソク、旧暦8月15日)休暇の初日にも関わらず、広大な白馬江ほとりの河川敷の会場を人々が埋め尽くす中、安煕正忠清南道知事らが出席して華々しく式典が執り行われた。安知事は、文化交流の重要性を高らかに訴え、会場の拍手喝采を浴びていた。 |