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ヨーロッパ駐在員報告
2000年6月 社会・時事 駐在員 : 森貴志
携帯電話の人体への影響
携帯電話の電磁波による人体への影響を調べていた英国の政府諮問機関は、子供は健康上のリスクがより高いため、携帯電話の使用を制限すべきだとの見解を示した。
これを受けて英国政府は、携帯電話の安全性に関する包括的な研究を行う方針を明らかにした。
報告書は、子供は頭蓋骨が薄いため、脳が電磁波を吸収しやすいと指摘しており、電磁波と脳腫瘍の因果関係を裏付ける証拠はないが、危険性は否定できないとし、詳細が明らかになるまでは対策を講じる必要があると指摘している。
さらに国内業界に対し、子供や十代の若者をねらった広告の自粛を求めると共にアンテナの設置場所について規制強化を勧告している。この報告書をまとめたデーサイド大学は近く政府と共同で子供の携帯電話の使用に関するガイドライン作成に乗り出す予定であり、具体的には、下限年齢の設定や、一日の使用時間、回数の制限などを盛り込むことが検討されることとなる。
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