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中国駐在員報告
2011年5月 経済 駐在員 : 野村芳一
政府観光局(JNTO)によると、東日本大震災の影響で、本年3月の中国からの訪日客数は、同月の過去最高記録であった昨年3月(123,314人)と比べ49.3%減の62,500人となった。これは、震災発生以降、団体旅行、個人旅行とも訪日旅行のキャンセルが相次ぎ、被災地のみならず、日本全国への旅行が大幅に手控えられたことによる。
また、当事務所が行った上海市内の主要な旅行業者からの聞取調査でも、4、5月の訪日団体旅行が全てキャンセルされていることを確認した。
このような状況の中で、落ち込んでいる訪日旅行の勢いを取り戻そうと上海総領事館、JNTO上海事務所の呼びかけで、在上海企業、自治体事務所などが構成員となっている上海VJ(ビジットジャパン)実務者会議が4月26日に急遽開催され、対応を協議した。ここでは、上海市旅遊局との意見交換、旅行業者からの聞取調査、5月末を目途としたアクションプログラムの策定などを行ない、その成果を訪日観光プロモーションに結びつけていく方向が確認された。中部地区自治体を代表し、当事務所もアクションプログラムの策定に係るワーキンググループの一員として参加することとなった。
この他、静岡への中国人観光客の誘致については、県観光局と連携し、上海大手旅行業者に対してインセンティブ旅行(企業などが成績優秀な社員や販売店などに提供する報奨旅行)の静岡への誘致の働きかけを行なったり、旅行展示会に出展するなど、当事務所も本格的な訪日ツアー客の回復に向けた着実なPR活動を実施中である。
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