東南アジア駐在員報告
2020年2月 社会・時事 駐在員 : 福田 渉
タイ・バンコクには、日本型ものづくりを目指して、タイの産業界に優秀な人材を供給することを目的に設立された大学、泰日工業大学がある。2007年に設立された新しい私立工業大学であるが、日本の文化やものづくりに興味がある優秀な学生が多く集まっている。2018年には川勝知事が同大学を訪問して、産業人材分野での協力に関する覚書を交わし、県内企業でのビジネスインターンの受入などを行い交流を深めてきた。
本年1月、同大学で行われたジョブフェアで、静岡県ブースに県内企業7社がデスクを構えた。就職を控えた学生たちがブースを回って会社の情報を集めたり、担当者に仕事の内容を尋ねたりしていた。静岡県ブースの他にも、独自にブースを構えて参加している県内企業もあり、同大学によれば、これまでも多くの卒業生が県内企業に就職しているとのことであった。
ASEAN主要国として目覚ましい発展を遂げてきたタイではあるが、ここ1年は世界的な景気の低迷によって自動車等の輸出が落ち込み、経済全体が減速局面を迎えていると言われている。だが一方で、国全体をみても理系の人材は少なく、現地に進出する日系企業の将来的な展開において、理系人材の獲得は非常に重要な課題となっており、優秀な人材の獲得競争はますます激化していくと考える。
東南アジア駐在員事務所では、今回のような機会を拡大し、県内企業が求める人材を獲得できる取組を進めていく。
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