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ヨーロッパ駐在員報告
1999年10月 社会・時事 駐在員 : 森 貴志
オーストリアと本県の交流の道(その2)
ウィーンは同じく音楽の都であり、モーツアルト、ベートーベン、シュトラウス、ワーグナー等大音楽家たちが活躍した場であり、オペラ、コンサートなど世界の音楽界を牽引している。また、前記社交界もこの音楽界とは密接なつながりを持っている。この音楽の中心がかの有名なウィーンフィルハーモニー管弦楽団である。
この世界に名だたるウィーンフィルは、ウィーン音楽に貢献した人達に感謝状を贈っている。対象は「ウィーンフィルと共同し、ヨーロッパルネッサンスの成果である音楽に対し貢献した者」というもので、感謝状のみであるが、その価値は高い。
この感謝状は日本人に対して今までわずか2回授与されているのみであるが、この両者とも静岡県関係者である。1つは「YAMAHA」の梶副社長中心の管楽器グループに対して、もう一つはレコード、CD販売に貢献した「すみや」に対して贈られている。さらに、元ウィーンフィルの第二バイオリニスト夫人で数少ない日本人ウィーン社交界婦人の一人は浜松市出身である。
残念ながら欧州での「静岡県」の知名度は非常に低い。本県は、舞台芸術での成功により、芸術醸成の時期を迎えている中、このような背景を手がかりとして今後、欧州に積極的に情報発信し、本物の芸術の交流を深めていくことにより、「静岡県」を世界に紹介できる可能性は高い。
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