東南アジア駐在員報告
2017年7月 社会・時事 駐在員 : 竹田敏彦
6月のある朝、いつものように出勤のため最寄りの地下鉄駅に向かうと、一方の終着駅の表示が昨日までと違う名前に変わっていた。調べてみると西側に新しい駅が4つ開業したとのこと。地下鉄を管轄するシンガポール陸上交通庁の発表では、10万人がこの新駅開業の恩恵を受けるとのことだ。
シンガポールの地下鉄(一部地上駅を含む)はMRT(Mass Rapid Transit)と呼ばれ、バスと共に同国の主要な移動手段となっている。南北線(赤)、東西線(緑)、北東線(紫)、環状線(黄)、ダウンタウン線(青)の5路線が運行しており、ウーバーやグラブといった自動車配車アプリが人気を得ている中でも、2016年の乗客数は1日あたり約310万人と前年比で約8%上昇している。続々と開業するMRT新駅が人の移動をより効率的にし、それがさらなる乗客獲得に繋がっているようだ。
シンガポール陸上交通庁は、2030年までに同国の8割の世帯が徒歩10分圏内に駅を持てるようMRTを延伸する計画を策定している。次に予定されているMRT延伸は今年10月のダウンタウン線(青)。シンガポールの地下鉄マップは今後も頻繁な更新が必要となりそうだ。
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