台湾駐在員報告
2018年12月 経済 駐在員 : 宮崎 悌三
台湾における最大規模の旅行博が、11月23日から26日の4日間、台北市内で開催され、今年の入場者は、これまでで最も多い延べ376,773人を記録した。
台湾事務所では、この旅行博への共同出展を静岡県全域に呼び掛け、4つの団体(浜松市及び湖西市等で構成される浜松・浜名湖ツーリズムビューロー、富士山静岡空港周辺の8市町で構成される富士山静岡空港周辺地域観光振興研究会、静岡市、伊豆半島13市町で構成される美しい伊豆創造センター)と共同出展し、静岡県の魅力をPRした。
出展ブースの位置は、旅行博会場入口のすぐ正面ということもあって、4つの団体が静岡県の味体験(緑茶試飲、かつお節削り体験)や静岡県にまつわるクイズで来場者の興味を惹く等の取組みが毎日行われ、思い思いに工夫を凝らした出し物によって、ブースは多くの来場者で賑わった。また、行きたい目的地までのアクセス方法や、訪れるのに最も相応しい季節などを具体的に尋ねる来場者も年々増えている感触が掴め、団体ツアーに参加するだけでなく、個人で旅行する人に対する情報提供のニーズも高まっていることを肌で感じ取ることができた。
旅行博に県内の団体と共同で出展するのは、このような市場のニーズを、出展者が共に肌で感じることもその目的の一つとして挙げられる。観光予算は、自治体や観光協会等の組織ごとに組まれており、各海外市場に対する事業展開も個別単体で検討されることが通例となっている状況の下、台湾事務所では、事務所開設の年から積極的に共同出展を呼び掛け、市場を共に肌で感じることで、台湾における他の事業に関しても、共同で実施することがより容易となる環境を作り上げてきた。
旅行会社やメディア関係者を招請する事業、台湾における認知度向上のための事業、台湾目線で作成する観光パンフレットの制作事業等、これまでの取組みはこうした共同で旅行博に出展することから生まれた事業であると言える。
台湾におけるPRは、静岡県の各団体の理解と協力なくしては成り立たない。今後も県内関係団体と共同歩調で取組んでいきたいと考えている。
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