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ヨーロッパ駐在員報告
1999年8月 経済 駐在員 : 森 貴志
英国内企業ユーロ参加に賛成52%
ユーロ参加反対姿勢が色濃い英国で、大多数の企業は英国のユーロ参加を望んでいることが、英国産業連盟(CBI)の委託調査で明らかになった。CBIの委託により市場調査会社が英国内の企業5000社を対象に行った調査によると、「ユーロ参加に賛成」と答えた企業は52%に上った。このうち、「できるだけ早い時期での参加希望」が19%、「2002〜5年での参加希望」が11%、「参加を希望するが時期は未定」が22%だった。また、「しばらくは様子を見たい」と答えた企業は31%で、「反対」は10%にとどまった。
また、CBIに加盟する431社を対象とする調査では、賛成が78%に上り、反対はわずか1%にとどまった。
2つの調査を受けてCBIのトンプソン会長は、参加時期で意見に多少のずれはあっても産業界の大勢はユーロ参加を支持していると結論づけた。
これに対し、実業家グループ「ビジネス・フォー・スターリング」を中心とするユーロ反対派は、3割を下回る回答率の低さを指摘し、調査結果は一部の企業の偏った意見にすぎず、370万社ある英国企業全体の声を反映していないと反論している。
英国において、このユーロ統一の是非問題はしばらく続きそうである。
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