台湾駐在員報告
2017年3月 経済
駐在員 ： 内藤晴仁
静岡県の海外事務所の活動の一つに「現地での人的ネットワークの構築」がある。今回、当事務所が構築した人的ネットワークを活用し、静岡県産品の周知とともに、販路開拓・拡大を行ったので、参考までに紹介したい。
台湾に小麦粉等を海外から輸入する大手バイヤーがおり、このバイヤーが台湾のパン事業者やベーカリーシェフ等を対象としたパン教室を定期的に開催している。
このパン教室の講師は台湾だけでなく、時には海外から著名なベーカリーシェフを招聘するため、受講者からの評判も高く、受講者募集を開始するとわずか数日で定員が埋まるほどである。また、受講者の多くが主催者（台湾バイヤー）から小麦粉を仕入れているパン事業者やベーカリーシェフであるため、パン教室で紹介されたレシピを受講者が持ち帰り、自身の店舗等で商品化・販売することが多いとのことである。
このたび、講師のベーカリーシェフに対し、パン教室での静岡県産食材野試用やレシピの開発を相談したところ、シェフから快諾をいただいた。なお、このベーカリーシェフは台北市内にある世界的なレストランに勤務する方で、当事務所の現地の人的ネットワークで得た人材でもある。そのため、今回の企画に対しても趣旨を踏まえて非常に協力的な対応を頂くことができた。また、県産食材の提供に当たっては、県内の事業者に協力をいただいた。
このパン教室は受講者から大変好評であり、「静岡県産食材を用いたパンを店舗で販売したいので輸入代理店を紹介してほしい」という具体的な照会も頂いている。販路開拓の成果が見える取り組みとして、今後も当事務所の現地の人的ネットワークを活用した事業展開を提案していきたい。
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