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東南アジア駐在員報告2007年10月 経済 インドネシア ・・・ ジャカルタ郊外の楽器製造工場 ヤマハ(株)の楽器製造拠点は、日本、中国、インドネシアに集約されているが、その中でインドネシア内には5つの現地法人があり、各々が異なる種類の楽器を製造している。 5社の中の一つ、ヤマハ・ミュージック・マニュファクチュアリング・アジア(YMMA)は、ジャカルタ市内から高速道路を約40分東に走ったMM2100工業団地内において1998年から操業を開始した。それまでの、ヤマハのインドネシアにおける電子楽器の事業は、日本から輸入した半完成品のエレクトーンを仕上げて、主にインドネシア国内に販売していた。YMMAの操業開始後は、製造品、部品調達、販売先もすっかり変化し、デジタル楽器(中級および普及品のキーボード、普及品のエレクトーン、全モデルの電子ピアノ)やプロ志向のオーディオ(ミキサー、アンプ)を、ほとんどの部品をインドネシア国内外の日系ベンダーから調達し、製造して、欧米・日本向けに輸出している。 従業員数は約3800人(日本人駐在員は12名)。工場は24時間操業の3シフト制を取っているので、一度に作業している従業員は約2000名と言ったところであろう。工場の中を歩くと、楽器の木枠等の木工作業をする部署、キーボードや楽器の外枠の樹脂製品を作成する部署、電子ピアノ他に組み込まれる電子基盤を組み立てる部署、金物部品をプレス製造する部署、部品に塗装を施す部署、組み立て作業をする部署、品質検査と耐久検査をする部署、等様々な部署で大勢の従業員が正に製造作業をしている。メーカーにありがちな、部品をベンダーから納入して組み立てを主として行ういわゆるアッセンブル工場とは全く異なっている。 当社は、従業員の利便性と安全に配慮しており、各地の主なバスセンターから一日3回(工場のシフトに合わせ)送迎バスを走らせている。特に深夜に勤務が明ける女子従業員には、できるだけ自宅近くの細い道に入ってまで送迎バスで送り届けるため、小型バスまで走らせている。従業員もこれに応え、時間にルーズなことに目を瞑れば、温和で、素直で、反日感情が極めて小さく、よく働いてくれるということである。 |
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