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北米駐在員報告
2002年5月 社会・時事 駐在員 : 松下 育蔵
・ 「アメリカ人の不作法が国家問題に」
非営利リサーチ団体、パブリック・アジェンダは「腹立たしい環境:アメリカ人の不作法に関する現状報告」と題した調査報告を発表した。米各紙が取り上げた同報告は「全米7都市でのフォーカス・グループ調査」「成人2,013人を対象に行った1月の調査」「顧客対応・公共政策・メディアの各分野の専門家へのインタビュー」に基づいており、アメリカ人の礼儀作法の悪化を伝える内容となっている。
同報告では、アメリカ人を不機嫌にさせる原因として、危険を顧みないドライバー、大声での携帯電話の会話、顧客サービスの悪さ、失礼な電子メール、散在するゴミ、頻繁に聞かれる卑俗な言葉を挙げており、また、「頭に来る体験は、地域や生活レベルを問わず同じである」とまとめている。「顧客サービスの悪さ」に関しては、実に回答者の約半分が販売員の対応の悪さを理由に店を去った経験をもっており、特にそれは、高額所得者の間で多いという。
人間関係を研究するアメリカン大学のゾーディラー教授は「アメリカ人が価値にこだわることをやめ、無遠慮で自己主張をする傾向に移行しつつあるが、目標達成、創造性追及のためにそれが必要な場合もある」との見解を示している。
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