大井川水系中流七曲りブロックは、間ノ岳に源を発し、静岡県中央部を北から南へ貫流し、島田市付近から広がる扇状地を抜けて駿河湾に注ぐ一級河川大井川のうち、長島ダム下流付近から扇頂部付近までの蛇行した河川形態を成す大井川本川とそこに流入する県管理の22河川の流域を対象としています。
これまで当流域では、昭和35年8月や昭和57年7,8,9月などに甚大な洪水被害が発生しましたが、その後、上流部に長島ダムが完成したことや治水事業の進捗により治水安全度は向上しつつあります。
しかし、下流部の直轄管理区間に比べ、当該区間では十分な治水安全度は確保できておらず、近年の気候変動に伴い局地化・集中化・激甚化する豪雨や大型化する台風による洪水被害の恐れがあります。当流域の河川沿いの段丘地には集落が点在しており、集落間を結ぶ幹線道路もそのほとんどが河川沿いを通っており、一度、河川が氾濫すれば地域に壊滅的な被害が発生することが想定されるため、安全で安心して暮らせる川づくりが強く望まれています。
このため静岡県では、当流域の現状や課題を踏まえ、治水・利水・環境が調和するとともに、地域にとって身近な川づくりの計画を定める「大井川水系中流七曲りブロック河川整備計画」を策定することとしました。
計画策定にあたっては、流域内の治水施設の整備や自然環境の保全等について、幅広い視点から御意見をいただくことにより、より良い河川整備計画を策定することを目的として、地域の代表者や各分野の専門家から成る「大井川水系中流七曲りブロック流域委員会」を設立します。 |